助産師の黒須 恵が考案した親が育つ子育て教育メソッド。

 子育ては、親が子どもに教えるだけでなく親自身が実行し、それが子どもに自然に伝わっていくようなものと考えます。

 さまざまな環境や価値観で生きるお母さんが、自らの感情・思考・行動を振り返り「気づき」を得て、自分の理想の子育てに向かうためには、それらの感情・思考・行動をどのように維持したり変えていったりしたらよいかを考え、自分に最もふさわしい子どもとの向き合い方を「築く」ものです。このようになってほしいと願いう子どもの理想像に、まず親が近づきます。

 クロスメソッドは、ただ単に「気づき」と「築き」を得ることが目的ではなく、お母さん自身が妊娠中から自己を肯定し、また我が子を肯定することによって、親の肯定感が子どもの肯定感を自然に引き出していくことを目的としています。妊婦だけでなく、子育てをしていく親全員に、また母親だけでなく父親にも適用していくことができます。

 

 最近は胎児期の赤ちゃんの研究も進み、『赤ちゃんは生まれてからではなく生まれる前からが勝負』と言われるようになりました。妊娠中の過ごしかたで胎児に異常をきたすことがあることや、生まれてすぐにも心の土台を築くことなどが証明されてきました。

 また、その心の土台を築けず大きくなった子どもの心や脳に、異常な変化をきたすということも報告されています。

 そうなるとお腹の中の赤ちゃんに対するお母さんの感情・思考・行動は、子どもの成長発達に良い影響を与えるものを選び、また、それらはどんな感情・思考・行動なのかを出産前に知る必要があります。

 児童虐待が年々増え続ける昨今、否定的な人生を歩んでいる子どもたちを見るたび、その子どもたちが肯定的な人生を築くためには養育者が妊娠期からもっと積極的に子どもについての知識を得て、養育者自身が肯定的な人でなくてはならないと思います。

 妊娠中に胎児・新生児・乳幼児についての知識を得ることは、より早い時期から児への良好なアプローチを行うことができるということでもあり、それは我が子に良い人生を与えるための礎になっているということに他なりません。

 妊娠期にこそ知識を増やしたり、技術を身につけたり、人間性を養ったりして、安心して我が子を迎えることができるよう、また健全で健やかな赤ちゃんを出産できるよう心と体の準備をしてほしいと思います。

 

 出産後の女性は『母親』へと移行していく大事なプロセスにあります。また、赤ちゃんにとっても人間関係の土台を築く『愛着』を形成する重要な時期でもあります。そのような重要な時期を心身ともに健やかに過ごしていくことは、良好な母子関係を築くと共に、その後の人生を明るく前向きに生きていくことに繋がっていきます。

 そこで大切なのは、お母さんが自らに備わっている能力を引き出し、産後の心と体を自分自身でコントロールし、その力を実につけることです。そのためにもお母さんは、出産後の自分自身と向き合い、産後に必要な知識や技術を身に着けたり、人間性を養ったりしながら、その力を開花することが大切です。

 産後のお母さんがより早い時期に不安定な気分を解消し、母子間に健全な愛着を形成できるよう、また自信をもって子育てに向き合えるよう、心と体を整えていきましょう。 

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